Contents
和泉のフェイク動画
川越殺害のために、水に毒を仕込んだのは、やはり、和泉ではありませんでした。川越の死は、自殺でした。
前回の考察で、18:52のアリバイについて触れましたが、その時の電話の相手が、大久保だったにもかかわらず、本人は、まったく気づいていませんでした。
むしろ、18:52には、和泉は席を外していたと言い出し、余計に疑っていました。
まあ、こういうドラマには、能無し指揮官は必須要素なので、お決まりといった感じでした。
それにしても、あっさり、フェイク動画だとバレてしまった感じがします。
おそらく、獣グループとしては、そこも、計算通りだったように思います。この、一連の経緯の目的は、和泉を人質交換要員として、接近させることで、犬のお面についての情報を与えることだった可能性が高いです。
実際、座標情報に気づいて、百首神社の話へと発展していきました。
こうした、獣グループの誘導は、これまでにも、随所に見られ、人質たちの行動についても、その要素が見受けられました。
人質たちの行動の違和感
毒を仕込まれた人質たちが、8本しかない解毒剤を、9人で奪い合うことになりました。結果的には、毒ではありませんでしたけど・・・。
ただ、この、一連の経緯も、人質たちの行動の違和感から、獣グループの誘導によって、導かれたもののように感じました。その違和感とは、まず、前回の考察でも触れた、庭瀬が苦しみだした点です。
毒を仕込まれていなかったのなら、あれは演技だったことになります。あの行為が、他の人質たちの気持ちを焦らす要因になりました。まあ、ひとりだけ苦しんでいたことに、人質たちが、誰も疑問を感じていなかった点については置いておいて、他にも、違和感が存在します。
まず、久留米が無条件に解放された点です。確かに、なんで久留米1人だけ解放されたのかが、よくわかりませんでした。
外れくじを引きながら、解毒剤を奪うという卑劣な行為に出た人物を、解放させる理由はありません。あるとしたら、獣グループに協力していた場合です。
もう1つの違和感は、8番目が久留米で、9番目が二葉という順番についてです。これが、獣グループの指示による誘導だとしたら、いろいろと辻褄が合ってきます。
まず、順番を決めるアミダですが、仕切っていたのが久留米なので、8番目が久留米で、9番目が二葉になるように細工することは可能です。アミダなので、線を追加することで簡単にできます。
この状況で、○✖が書かれたコースターを選んでいくわけですが、久留米の番までに、✖を引かれてしまうわけにはいきません。そこで、ちょっとしたトリックを仕掛けます。
まず、最初は、すべて○が書かれたコースターを並べておきます。それなら、✖を引く人はいません。そして、久留米が引いた後、✖と書かれたコースターとすり替えます。
この時の久留米を見ると、拝むように手を組んでいて、何か隠し持っているような感じがします。
コースターの引き方も、他のみんなは、その場で裏返していたのに対し、久留米だけは、手元に取り上げてから裏返していました。
しかし、なんで、そんな誘導をしたのでしょう。それは、二葉に絶望感を与えるためです。なぜ、二葉に絶望感を与えるのか、それは、二葉が山猫だからです。
二葉が山猫である理由については、前回の考察で触れているので、詳細については、そちらの考察をご覧いただければと思います。
こうして、山猫に精神的なダメージを与えることに成功したことで、それに協力した久留米は、解放されたということです。つまり、これが、獣グループが言っていた、プラン Bということです。
払拭しきれない 本庄の怪しさ
個人的には、本庄はシロだと思っていますが、随所に怪しい要素が存在する点が引っかかっています。
まず、警備室でのPC操作が、妙に手馴れていた点です。直前まで、志摩がお膳立てしていたからという捉え方もできますが、ちょっと怪しい感じがしました。
百首神社での挙動も気になりました。
入口の鳥居のところで、一礼したことから、妙に精通している感じがしました。
また、浜松の発見現場で、しゃがみ込み、まじまじと見ていた姿も、妙に違和感を覚えました。最近の事件ならまだしも、5年前の事件なので、証拠等が残っているわけありません。
そう考えると、第3話の考察でも触れた、本庄が罠にかかったときの経緯も、クローズアップされてきます。装置が止まるのが、遠隔操作っぽかったのと、罠のかかり方が、わざとらしかった点です。
どれも、妙に怪しいというだけなので、ミスリードの可能性が高いと思いますが、どうも、払拭しきれない感じがします。
天童が抱えている嘘
天童が抱えている嘘は、空港建設の反対運動が関係しているということが、明らかになってきました。
反対運動のリーダーだった浜松が、地元暴力団から金銭を受け取り、裏で反対運動を潰そうとしていたということですが、本当なのでしょうか。
おそらく、それが、天童の仕込んだ嘘です。
このことで、松長、掛川、堀江の3人が、浜松を殺害したということですが、傷害については本当だとしても、殺害は別の人間によるものだと思います。
そもそも、この3人が浜松を殺害していたのだとしたら、浜松の娘である、羊と兎の獣のターゲットは、この3人ということになります。
しかし、獣グループの仲間として手を組んでいることから、元凶は、天童の仕込んだ嘘であって、3人は騙されて、浜松を傷つけてしまっただけということなのだと思います。
浜松を殺害した真犯人も、山猫が関与している人物なのでしょうか。おそらく、百首神社の神主か、それに関係している人物だと思います。
龍の獣と駿河は武蔵健一の隠し子
ついに、仮面を取った、龍の獣ですが、現段階では、素性は明らかになっていません。
ただ、駿河とともに、さくらんぼのアクセサリーを持っていることから、2人が姉妹である可能性は高そうです。この、さくらんぼには、何か意味があるのでしょうか。
さくらんぼは、2つ対で実をなすことから、双子をイメージしているように思います。
しかし、この2人は、顔が瓜二つではないので、2卵生の双子なのだと思います。
そして、武蔵健一の失踪について、何か知っていそうな点、山猫に対して、異常なほどの復讐心をいだいている感じから、武蔵健一の娘なのではないでしょうか。龍の獣は、武蔵健一の失踪は、山猫の作りだした嘘だと言っていました。
つまり、整理すると、こういうことです。
30年前、武蔵健一には、双子の娘が生まれました。
しかし、未婚の健一にとっては、隠し子というか、公にできないような子供だったのではないでしょうか。
そのことを知った、山猫こと二葉は、兄の素行が、自分の議員生命にも影響がでることを恐れ、失踪に見せかけ、殺害したのではないでしょうか。
ただ、そんなことで、実の兄を殺害までするでしょうか。そもそも、実の兄なのかどうかも定かではありませんし、このころから、二葉が山猫の本性を見せていたのだとしたら、十分考えられます。
そうであれば、龍の獣と駿河が、山猫を恨む理由もわかりますし、あの、さくらんぼのアクセサリーは、父の形見ということなのかもしれません。
そして、メタ的な観点にはなりますが、駿河の年齢が、32歳から30歳に改変された理由も、親子関係を現実的な年齢差にするためと捉えることができます。
30歳なら、ちょうど、30年前の失踪の時に生まれた子供ということにもなります。
この、30歳という年齢は、浜松を殺害したとされる、3人の獣たちも同じで、何か意味深な感じがします。
ただ、龍の獣の年齢が、30歳でなかったら、この考察は、一気に破綻します。
その辺の素性が明らかになるのを、恐れつつも、楽しみに待ちたいと思います。
重原瀬奈の子供は、丹波直樹の子ではない
重原が妊娠していることが明らかになっていますが、父親であると思われる直樹には、いまだに打ち明けていません。もしかして、直樹が父親ではないのでしょうか。
そもそも、2人は、この計画で、はじめて出会ったと思われるので、付き合い自体、それほど長くはないはずです。
そう考えると、それ以前から付き合いのある、新見百花の弟、大河が父親ではないでしょうか。
一応、まだ、謎の男扱いですが、大河が単独で行動している理由も、重原との関係にあるのかもしれません。
その大河ですが、今回で、綾部との対決にけりがつくと思いましたが、思いのほか、引っ張られています。
次回 予告を見ると、大河が、何かのデータを持っていて、綾部がそれを必要としている感じです。
その辺については、次回以降の考察で、触れていきたいと思います。
以上、「ドラマ『新空港占拠』第5話考察 龍の獣と駿河は、武蔵健一の隠し子、さくらんぼは、双子の象徴で、父の形見」について、考察してみました。
今回、なぜ、リーダーが女性なのかという点が気になっていましたが、駿河と双子の姉妹ということであれば、それも納得です。もちろん、男と女の双子も存在しますが、姉妹のほうが、イメージしやすいからでしょうか。おそらく、この2人が、山猫狙いでメンバーを集めたのだと思いますが、その辺の経緯が、次回、明かされるようです。