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本庄の救出
獣グループの罠にはまってしまった本庄でしたが、三郎の機転によって、何とか救出に成功しました。
ただ、この一連の流れは、獣グループの台本通りだったようにも感じます。本庄救出は、出来レースだったのでしょうか。
まず、三郎の首に仕込まれた鍵ですが、爆死した2人が、三郎を拉致したときに埋め込まれたものでした。つまり、早い段階から、この状況を予測していたということになります。
そして、銃で電源盤を破壊することで、装置が停止しましたが、何となく、停止のタイミングが、遠隔で停止されたように感じました。
確かに、少し間をおいてから停止しましたし、電源盤も、派手に爆発することもなく、煙がくすぶっていただけでした。
そう考えると、本庄の罠のかかり方も、わざと引っかかったような感じに見えてきます。
本庄が、獣グループ側の人間ということでしょうか。はっきりとした 決め手はありませんが、そのことも、念頭に入れておく必要がありそうです。
イスカリオテのユダ
三郎と本庄は、手掛かりから、壬生こと、北見の整形に関与した医者、秋月のもとに向かいますが、その情報をリークした人物が存在します。
メールの内容は、「県警が向かっている、証拠を処分しろ」というものでした。
この段階で、三郎たちが、秋月のもとに向かっていることを知っているのは、警察関係の人間だけです。そうなると、先ほど、ひと芝居打っていた可能性のある、本庄でしょうか。
その可能性もありますが、本庄は、三郎の目の届くところにいましたし、車の運転もしていたので、タイミング的に難しそうな感じがします。
ポイントとなりそうなのが、送り主のメールアドレスです。一見、ランダムなアルファベットの羅列のように見えますが、イスカリオテのユダと書かれています。
ユダとは、キリスト12使徒の1人です。そして、キリストを死に至らしめた、裏切り者とされています。
ここで問題となってくるのが、裏切り者の捉え方です。
警察関係の人間だとすると、警察を裏切っているということになりそうですが、その場合、獣グループのメンバーが、警察内部に潜伏しているということになります。しかし、そうだとすると、秋月にメールを送ることに、矛盾を感じます。
獣グループとしては、三郎たちに秋月を見つけさせて、北見の整形の事実を明らかにさせることが目的です。逃がして証拠を処分させる行為は、逆効果になります。
そう考えると、裏切り者の意味として正しいのは、獣グループに対しての裏切りという意味ではないでしょうか。つまり、獣グループのメンバーとして、警察内部に潜伏しているけど、実際は、獣グループの妨害をすることが目的ということです。おそらくそれが、まだ登場していない、犬の獣です。
そこで、犬の獣の身体的特徴ですが、羊の獣との並びから、身長は、犬の獣のほうが、数cm高いといった感じです。
羊の獣は、山本千尋さんで、ほぼ確定的なので、山本さんの身長、155cmより数cm高い、158cmぐらいでしょうか。
そうなると、本庄は該当しませんし、むしろ、ドンピシャの人物が存在します。それは、これまで、ほとんど見せ場が存在しない、岩槻澪です。
演じている、白石聖さんの身長は、158cmです。
そもそも、この、情報分析官という立ち位置は、もともと、駿河が担っていたものです。つまり、駿河自身、計画を遂行する上で、重要なポジションだということを、十分に理解しているはずです。
そこに、犬の獣を配置したのは、定石通りと言えますが、実は、二重スパイ的な裏切り者だとしたら、今後の展開がおもしろくなりそうな感じがします。
2つのメモの違い
今回、人質宛てに送られた、2つのメモが登場しました。1つは、米沢に送られたもので、「私の正体を獣にバラしたら、お前の母親を殺す」と書かれていました。
最初は、壬生が送ったものかと思いましたが、羊の獣が仕込んだものでした。
ただ、これは、獣グループとして送ったものなのか、羊の獣が個人的に送ったものなのか、はっきりしません。羊の獣が、母親という言葉を強調していたので、そこに何か意味がありそうな感じがします。そうなると、羊の獣が抱えている恨みは、母親に関係することのような気がします。
ちなみに、兎の獣が、羊の獣のことを、お姉ちゃんと呼んでいたので、この2人は、姉妹であることが確定しました。
一方、もう1つのメモは、天童に送られましたが、米沢のものとは、かなり毛色が違う内容のものでした。「この中の1人を毒殺しろ、そうすれば罪を見逃して開放する、選ぶのはお前だ」と書かれていました。
そもそも、米沢のものとは、筆跡が違いますし、殺さずを貫いてきた、獣グループが、毒殺を命じるというのには、違和感を覚えました。もしかして、人質の中に、このメモを渡した人物がいるということでしょうか。
その可能性もありますが、引っかかるのが、シアン化合物を、タイミングよく持っているのかという点です。
そう考えると、実際は毒ではなく、天童が選ぶ人物をあぶり出すのが、獣グループの目的という可能性が高いのかもしれません。つまり、米沢のメモは、羊の獣が個人的に送ったもので、天童のメモは、獣グループが天童の人選をあぶり出す目的で送ったものということです。
謎の男と謎の警察官
裕子を拉致した、謎の男ですが、部屋に置かれていた、ある写真を気にしていました。
病院関係者と、患者の写真でしょうか。おそらく、この病院で治療を受けたVIP患者と、それに携わった病院スタッフだと思います。
前回の考察で、謎の男は、新見百花の弟、大河で、病院の上級国民優先主義のせいで、姉が助からなかったことを恨んでいると言いました。
この、真ん中に写っているのが、その時のVIP患者だとすると、考察通りの可能性が高くなってきます。
一方、謎の男を追っている、謎の警察官ですが、はたして、本物の警察官なのでしょうか。
肩を撃たれたことを知っていることや、単独で行動していることから、偽物の警察官で、謎の男を撃った張本人の可能性が高そうです。おそらく、このどちらかが、鼠の獣だと思います。そうなると、もう一方が、13番目の獣、猫の獣といった感じでしょうか。
ただ、追うもの、追われるものという観点で見てみると、追っているのが猫、追われているものが鼠。つまり、謎の警察官が猫の獣、謎の男が鼠の獣ではないでしょうか。
仮にそうだとすると、鼠の獣が単独行動している理由は、他のメンバーとの復讐の仕方に対する、考え方の相違から、グループを離脱したのかもしれません。
謎の警察官、仮に猫の獣とすると、この人物の立ち位置は、どういったものなのでしょう。現状、何とも言えませんが、獣グループにはいれなかった、13番目の獣ということから、他の12人に恨みをいだいている人物なのかもしれません。
そうだとすると、鼠の獣を襲った理由も、納得がいきます。そして、先ほど、イスカリオテのユダの考察で触れた、獣グループの裏切り者、犬の獣とも、裏で通じている可能性があります。
丹波家の復讐
虎の獣と、猿の獣が正体を明かし、丹波親子だということが判明しました。
前作のキャラが、2人も獣グループにいるのは、どうなのかと思いましたが、結果、そういうことでした。キャラの使いまわしが過ぎる感じで、ちょっと残念な気もしますが、復讐の要因は、妻の自殺にありました。その原因は、また、誹謗中傷のようですが、根本的な要因は、壬生こと、北見の嘘にあるようです。
おそらく、妻の記事捏造疑惑を、世間に広めたのが、北見なのだと思いますが、時期的なズレが気になります。
北見が、例の病院での事件で、警察沙汰になったのが、2023年の1月です。しかし、丹波の妻、愛が自殺したのは、2023年の7月です。
北見からすれば、自分のことで精いっぱいで、いちジャーナリストにかまっている暇はないように感じます。考えられるとしたら、愛が書いた記事が、北見の逮捕に関わるようなことで、それをつぶすために、北見が手をまわしたといったところでしょうか。
自分の保身のために、嘘で相手を誹謗 中傷の渦に落とし込み、自殺に追い込むという、新見百花の件と、同じことのような気がします。
以上、「ドラマ『新空港占拠』第3話考察 裏切り者の代名詞、イスカリオテのユダは、警察内部に潜む、犬の獣」について、考察してみました。
第3話の最後では、青鬼こと、大和耕一が登場してきました。
シリーズもののサスペンスでは、前作で逮捕した人物に、助言を仰ぎに行くということは、よくありますが、このドラマも、例に漏れずといった感じでした。次回予告では、十二支にはいれなかった動物について話していましたが、それが、猫の獣のことなのでしょうか。その辺も含め、青鬼については、第4話の考察で、詳しく触れたいと思います。