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連続殺人事件の真犯人
このドラマのテーマは、社会派エンターテインメントということなので、ミステリーという定義ではありません。
そういった点から、必ずしも、登場人物の中に真犯人が存在するというものではありません。ということは、いわゆる、犯人当てが目的のドラマではないということです。ただ、冤罪を証明するということは、別の真犯人を追い求めるということになるので、ミステリーという定義にはこだわらずに考察していきたいと思います。
まず、そもそもの話、本当に冤罪なのかという点についてです。これに関しては、第2話で、いろいろ 情報が出てきました。ポイントとなるのは、事件当日の松本の行動、目撃証言、弁護士の信頼性、チェリーこと大山さくらの証言、この4つです。
事件当日の松本の行動については、検察側の主張通りの行動を、浅川と岸本が検証していました。
ここでのポイントは、10分でカレーが作れるのかという点と、ケーキが崩れないのかという点です。カレーに関しては、野菜が硬くておいしくないけど、一応、食べられるものは作れそうでしたが、ケーキについては、ちょっと難しそうです。
ただ、松本の行動経路の図をみると、松本の自宅は、ケーキ屋から犯行現場の山に行く途中に存在します。これならば、一旦家に寄って、ケーキやカレーの食材を置いてから、現場の山に向かうことが可能です。
もし、カレーの準備を5分で出来るのであれば、そのまま弱火で煮込んでおくことによって、おいしいカレーを作っておくことも可能です。検察側の主張の穴をついたかと思いましたが、そうとも言い切れないということですね。
次に、目撃証言ですが、これは、松本を目撃したという証言と、若くて髪の長い男の目撃証言が存在します。
まず、松本の目撃証言ですが、自転車で走り去っていく男を見たというだけなのか、その人物が松本だったと断言しているのか、その辺がはっきりしないので、何とも言えません。
その辺りは、第3話以降で、浅川達に裏取りをしてほしいところです。
一方、若くて髪の長い男の目撃証言については、具体的な容姿や年齢を言っていることから、実際に、そういった人物が存在していた可能性が高そうです。
次に、弁護士の信頼性についてですが、最初に登場した時は、胡散臭い感じがしましたが、浅川が2度目に訪れた時のやり取りの感じから、一応、協力関係は成立しそうな感じです。
ただ、大きな力による圧力がかかった時には、あっさり裏切りそうな感じもするので、その辺は要注意です。もし、そういう展開になるということは、冤罪の可能性が高いということです。
最後に、チェリーこと大山さくらの証言ですが、これに関しては、全幅の信頼を置いてもいいように思います。
岸本や浅川を巻き込んでいく感じが、いかにも、何かを企んでいて、計画的な感じもしますが、浅川に渡した、これまでの調査記録などを見ても、松本の冤罪を証明したいという思いにウソはないように感じます。さくらの証言が本当かウソかによって、展開は大きく変わるので、最重要人物と言えるかもしれません。
こうして見てみると、松本の行動経路の不確実さ、若くて髪の長い男の存在、弁護士が冤罪を肯定、さくらの証言の信頼性、といった要素から、冤罪であることは、ほぼほぼ確実なのではないかと思います。
そうなると、真犯人は別にいて、その、若くて髪の長い男ということになるのでしょうか。現段階では、そこを手掛かりに突き詰めていくことになるのかと思います。その過程で、大きな力による圧力がかかるとなると、ベタではありますが、大物政治家の息子が、若くて髪の長い男という結論にたどり着くのかもしれません。第1話で登場した、副総理大臣、大門の息子とかでしょうか。
冒頭で言ったように、ミステリーという定義ではないので、真犯人が既定路線ということも十分にあり得ると思います。そういった状況下で、浅川達がどういった行動に出て、冤罪を証明していくのかということが、見どころになっていくのではないでしょうか。
新たな犯行
松本の冤罪と思われる連続殺人事件とは別に、同様の手口で、新たな犯行が行われました。これって、真犯人によるものなのでしょうか、それとも、模倣犯によるものでしょうか。
おそらく、真犯人による犯行ではないと思われます。そもそも、真犯人としては、松本が身代わりになってくれているのに、蒸し返すような犯行を行なうことは、リスクを伴います。殺人の衝動を抑えられなくなったというケースも考えられますが、冒頭でも言った通り、ミステリーという定義のドラマではないので、そういった、犯人の猟奇性のようなものをクローズアップする理由がありません。
そうなると、模倣犯ということでしょうか。先ほど、蒸し返すような犯行を行なうことは、リスクを伴うと言いました。しかし、蒸し返されることがチャンスとなる人物が、1人存在します。それは、大山さくらです。
さくらは、松本の冤罪を証明することに尽力を注いできました。しかし、いつ刑が執行されてもおかしくない状況にまで追い詰められたことによって、1つの決断を下したのだと思います。それが、模倣による犯行ということです。それと同時に、岸本を利用することで、マスコミ側から世間に、あの事件のことを思い起こさせようとしたのだと思います。
自分が犯罪に手を染めてまで、松本の冤罪を証明しようというのは、普通では考えづらいですが、そこに、さくらという人物の本質があるということなのでしょうか。先ほど、さくらの証言の考察で、最重要人物と言ったのも、こういった要素を持ち合わせている可能性があるからです。
そういえば、岸本が現場の山中に行った時、木の影から見ていた人物がいましたが、何となく、さくらのような感じにも見えます。
岸本が抱える過去
岸本は過去に、何かしらの闇を抱えているようですが、おそらく、いじめに関することだと思います。
なんか、そんなような夢にうなされていました。問題は、加害者なのか、被害者なのかということですが、被害者がなくなっている様子から、岸本は、加害者側だったと思われます。自分のいじめによって、相手が自殺したことを引きずっているのではないでしょうか。さらに言えば、両親が弁護士ということもあって、自分がしていたいじめが、なかったこととして処理されたのだと思います。
別に加害者がいた、あるいは、被害者側の落ち度といった形で処理されたとしたら、ある意味、冤罪ということになります。そういった意味で、岸本にとって、今回の冤罪事件の証明は、自分の過去の闇と向き合うきっかけになっていくのではないでしょうか。
以上、「【ドラマ】「エルピス」第1~2話考察 真犯人は、副総理の息子、しかし、新たな犯行は、別に真犯人が存在する」について、考察してみました。
ミステリーではないので、考察は不定期になるかもしれませんが、気になる点がありましたら、その都度記事をあげていきたいと思いますので、よろしくお願いします。ちなみに、ポスタービジュアルのノイジーな感じは、すべて、書類や資料でえがかれていたのには驚きました。