30周年記念として、イブニングで連載中の金田一少年の事件簿について、漫画と同時進行で推理・考察をしていきたいと思います。今回は、エピソード「八咫烏村殺人事件」のFile.06についてです。
漫画を読んでいる方も読んでいない方も一緒に推理・考察できればと思います。
ネタバレの内容を含みますのでご注意ください。
講談社 イブニング 金田一少年の事件簿30th 01~06話より引用しています。
YouTubeにも動画投稿していますので、チャンネル登録していただき、みなさんと一緒に考察できたら、とてもうれしいです。
花鳥の気になる言動
鵜ノ木の頭が、ゴミ置き場の地下室から見つかりましたが、一体、どういったからくりなのでしょう。
からくりの内容にもよりますが、置かれたタイミングは、金田一達が作業を始める前というのが妥当でしょうか。そうなると、犯人は、ネットが被せられたゴミ袋を、消失させることが目的で、そのための行動をとったということになります。
爆発音がした後、真っ先に、八咫烏荘に戻ろうと言ったのは、花鳥でした。
戻りの車の中で、窓を開けて、火薬みたいな臭いと言ったのも、花鳥でした。最近の金田一では、余計なことをベラベラ喋る人物が犯人というパターンが多いので、これだけで花鳥が怪しくなってしまいます。
模範解答としては、花鳥が犯人で、ネットが被せられたゴミ袋を車に引っ張らせ、コーナー部分で窓を開けて、切り離し、崖下に落とすといった感じでしょうか。
ただ、この方法には、4つの気になる点が存在します。
1つ目は、ゴミ置き場と車の向きです。ゴミ置き場の脇に車が停めてあるのですが、このように、ゴミ置き場の入り口と、進行方向が逆を向いています。
もし、そのまま直進するのであれば、小屋の入り口付近に引っかかってしまい、うまく引き出せない可能性があります。切り返して、反対方向に進むのであれば、引っ掛かりの可能性は軽減されますが、運転手の操作に依存することになります。まあ、鷲見が犯人ということであれば、その辺は問題ではなくなりますが。
2つ目は、残ったゴミ袋です。ネットが被せられたゴミ袋が消えた後、まだ運んでいないゴミ袋が、いくつか残っていました。もし、車でうまく引っ張り出せたのだとしたら、その通路上に他のゴミ袋があるのはおかしな感じがします。
障害物になって、引っかかる危険がありますし、うまく上をジャンプしていく保証も有りません。
3つ目は、ゴミ袋が引きずられているという点です。車で引っ張るということは、道中、引きずられていることになるので、常に地面に擦られている状況になります。
いくらネットが被せられているとはいえ、ビニール袋なら、擦れてすぐに破けてしまう危険があります。
4つ目は、後部座席の金田一達の目です。もし、金田一達が、後ろを振り向き、後ろの扉の窓のほうを見たら、引っ張っているゴミ袋に気付かれてしまいます。
十分あり得ることなので、かなりリスキーな感じがします。
まあ、最近の金田一は、そういった細かい部分にこだわりを持たなくなっているので、全て杞憂に終わるかもしれません。
しかし、そもそも、こんなことをする意味が、どこにあるのでしょう。自分と一部の人間のアリバイになるのなら意味がありますが、これでは、村にいる全員にアリバイがあることになるので、リスクを負ってまで、こんな仕掛けをする意味がわかりません。外部の犯行に見せようということなのでしょうか。もうすぐダムに沈む村に外部の人間が侵入しているというのも変な話ですが、とりあえず、そういうことにしておきます。
烏守に仕掛けは可能か
一応、模範解答と、気になる点について触れましたが、それは一旦、横に置いておきます。
個人的には、密室トリックの観点から、烏守を犯人として推しているので、烏守にこの仕掛けが可能かどうか見ていきたいと思います。
まず、ゴミ置き場から、八咫烏荘までの距離を推測してみます。
金田一が、八咫烏荘に戻って、再びゴミ置き場に帰ってくるまでに、30分ぐらいかかったと言っていました。八咫烏荘周辺の捜索に10分、みんなで話をしていた時間が10分、その他諸々の時間が4分と想定すると、移動にかかった時間は、往復で6分ぐらいだと思われます。
ガードレールのない山道なので、時速20キロぐらいで走行したとすると、ゴミ置き場から、八咫烏荘までの距離は、だいたい1キロといったところでしょうか。日常的に利用する場所であれば、もっと近い可能性もありますが、とりあえず、1キロという想定にします。
1キロの距離であれば、急ぐなり、近道を行くなりすれば、10分で移動が可能です。つまり、八咫烏荘にいても、10分あれば、先回りして、ゴミ置き場に行くことが可能になります。そのためには、単独で行動できる機会が必要となります。八咫烏荘にみんなが集まった時に、安全確認のために、八咫烏荘周辺を調べてみようと言い出したのは、烏守でした。烏守は、自ら、単独で行動できる機会を作り、その足で、ゴミ置き場に向かったのではないでしょうか。
この場合、焦点になるのが、先回りできたのはいいが、あれだけのゴミ袋を、金田一達が戻るまでに移動させることは不可能という点になるかと思います。しかし、中身は、風船や発泡スチロールのような、軽量なものが入っていて、簡単に移動できるという、単純なオチなのかもしれません。
一応、烏守にも、ゴミ置き場の仕掛けをすることが可能だということがわかりましたが、1つだけ問題な点が存在します。それは、爆発音がした時に、ゴミ置き場にいたメンバーが、全員、八咫烏荘に戻ってくる保証がないということです。誰かが残ると言い出したら、アウトです。ただ、その場合は、危険だから全員戻って来いと連絡をすればいいだけなので、細かい点にこだわる必要はないのかもしれません。
以上、「漫画【金田一少年の事件簿】「八咫烏村殺人事件 File.06」ゴミ置き場のトリック、烏守に仕掛けは可能か?」について考察してみました。
おそらく、模範解答が正解の可能性が高いと思いますが、あらゆる角度から推理するのも楽しみの一つだと思うので、烏守からの可能性も模索してみました。
人それぞれの推理があるのがおもしろいのだと思いますが、ツイッターなどで、他の人の推理を否定して、垂れ流し続ける奴がいます。個人的にはブロックをして、相手にしていませんが、その人物のせいで、ツイッター上で推理をする人が減ってしまったことが、とても残念です。前はもっといろんな人がいて、盛り上がっていました。できれば、ハッシュタグを付けず、誰にも迷惑をかけずに、勝手につぶやいていてほしいところです。
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