シリーズ累計1億部突破のモンスターコミック。現在はイブニングで連載中の金田一37歳の事件簿について、漫画と同時進行で推理・考察をしていきたいと思います。今回は、「騒霊館殺人事件」のFILE.10についてです。今回で、犯人が判明します。
漫画を読んでいる方も読んでいない方も一緒に推理・考察できればと思います。
この金田一37歳の事件簿の考察ブログがSNSで、原作者の樹林伸先生にリツイートされました。
ネタバレの内容を含みますのでご注意ください。
講談社 金田一37歳の事件簿 63話より引用しています。
YouTubeにも動画投稿していますので、チャンネル登録していただき、みなさんと一緒に考察できたら、とてもうれしいです。
久門の部屋のトリック
久門殺害時の、部屋の散乱状態と騒音については、やはり、先に部屋を荒らしておいて、あとから音をだすというトリックでした。皿の破片の裏返り方の矛盾について、金田一がしっかり指摘していました。
それはいいとしても、犯行がずさんすぎると思った点が、存在します。部屋にスピーカーを置きっぱなしなのはまずいです。
こんなのが置いてあったら、音だけ別に出したというのが、見え見えです。部屋に入った後、間髪入れずに、佐熊が写真とったり、金田一が部屋を調べたりしていたので、あの時点では、まだ、スピーカーは置いてあったはずです。金田一も金田一で、皿の裏返り方どうこうより、スピーカーが置いてある違和感のほうに気づくべきでしょうといった感じです。
犯人は、唯一電波が通じる、厨房から、スマホで音声をスピーカーに送っていたようです。これも、ある意味、ずさんな話です。
厨房には、黒原や金田一、まりんも出入りしているので、電波が通じることを気づかれる危険性がかなり高いです。実際に、金田一に気づかれちゃってます。ずさんさばかりが目に付く犯行といった感じです。
一応、この段階で、犯人は、白鳥と黒原の2人に絞り込まれています。
庭本の部屋のトリック
庭本の部屋の扉は、板が軽く釘で打ち付けられていただけで、実際は接着剤で扉を固定していたというトリックでした。
やはり、板は打ち付けられていなかったんです。ここでも、犯行がずさんすぎると思った点が、存在します。接着剤なんか使ったら、跡が残って、仕掛けをしたというのが見え見えです。そもそもが、ポルターガイスト現象に見せかけたかったのなら、こんなトリックはだめです。こちらも、ずさんさばかりが目に付く犯行といった感じです。
犯人の正体が判明
このあと、金田一が、犯人の名前を告げるのですが、その理由が、何でそこから攻めるのといった感じでした。金田一と中根沢が、火の自動着火やグラスが落ちるトリックについて話していた時に、話を遮った人物がいたという点です。流れ的に、おかしな感じはしませんでしたが、金田一的には、違和感を感じたということなのでしょうか。まあ、小出しにして、最後に失言を決定的証拠として突き付けるのでしょうが、犯人の名前を告げる決め手として最初にそこを責めるのは、ちょっと違う気がします。
肝心なことを言い忘れていましたが、金田一が犯人として名前を告げた人物は、白鳥麗桜です。
この、話を遮った時に、人の声がするといって、また、スピーカーから音を出していますが、これ、場所が厨房ではないです。そうなると、音を出すために使われていた電波は、Bluetoothということでしょうか。スマホのBluetoothだと、基本的には10メートルぐらいなので、一階から久門の部屋までだと、距離がありすぎるような気がします。
ちょっと、整理してみます。
スマホから、スピーカーへ音を送ったのは2回ありました。
1度目は、一階の厨房らしき場所から、久門の部屋へ。
2度目は、リビングらしき場所から、近くのドアの向こうへ。
この時点で、スピーカーへ音を送るための場所は、厨房限定ではないということが確定します。そして、一階の厨房らしき場所から、久門の部屋までは、距離があるので、Bluetoothを使ったわけでもない。赤外線も論外ですし、そうなると、どのような手段を使って、スマホから、スピーカーへ音を送ったのでしょうか。
1度目の時は、金田一達がリビングにいるのを確認するために一階にいますが、操作は二階でやったという可能性もあります。その場合、両方ともBluetoothを使ってやったということになりますが、そうなると、電波が通じる厨房は、まったく別の意味があるということになります。
トリックについては、一通り解決しましたし、電波が通じる厨房が、他にどうかかわってくるのでしょう。現段階では何とも言えませんが、何か思いついたら、別途、記事をあげたいと思います。あと、スピーカーは、館の至る所に仕込んで、あるようなのですが、久門の部屋のように、無造作に置いてあるのだとしたら、ずさんもいいとこです。おそらく、壁に埋め込んであるのだと思いますが、そうなると、久門の部屋にはなんで無造作に置いてあるのでしょう?ずさんすぎる。
以上、「漫画、金田一37歳の事件簿、騒霊館殺人事件 FILE.10 犯人の正体が判明、でも、犯行がずさんな感じ」について考察してみました。結局、白鳥が犯人で、これで、黒原犯人説は、完全に断たれました。これで、一連の犯行のトリックが全て明らかになりましたが、計画的であるかのように見せて、ずさんな点が多く残る点や、金田一の推理が場当たり的な感じがして、いまいちしっくりきませんでした。あとは、白鳥を失言責めにして、動機の部分を告白させるといった感じでしょうか。
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次回の「騒霊館殺人事件」のFILE.11考察は、イブニング発売日の9/8以降になります。