テセウスの船

ドラマ「テセウスの船」考察 文吾が12年前に犯した罪はカルネアデスの板

TBSで日曜21時から放送されているドラマ、テセウスの船について、文吾が恨まれる要因となった、12年前の出来事について考察してみたいと思います。

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YouTubeにも動画投稿していますので、チャンネル登録していただき、みなさんと一緒に考察できたら、とてもうれしいです。

カルネアデスの板

カルネアデスの板については、有名な話なので知っている方も多いかと思います。古代ギリシアの哲学者、カルネアデスが出したといわれる問題です。

一隻の船が難破し、乗組員は全員海に投げ出されます。一人の男が命からがら、壊れた船の板切れにすがりつきます。するとそこへもう一人、同じ板につかまろうとする者が現れます。しかし、二人がつかまれば板そのものが沈んでしまうと考えた男は、後から来た者を突き飛ばして水死させてしまいます。その後、救助された男は殺人の罪で裁判にかけられますが、罪に問われませんでした。

このようなことは、現代の日本の法律でも、刑法第37条の「緊急避難」に該当すれば罪に問われません。12年前の音臼村祭りでも、これと似たようなことが起こっていたのではないでしょうか。

12年前の音臼村祭り

では、12年前、音臼村祭りで、いったい何が起こったのでしょう。考えられるとしたら、事件、事故、災害の3つかと思います。事件となると、いろいろな可能性が考えられますが、あるとしたら、通り魔による無差別殺人的なことでしょうか。しかし、過去にそういった悲惨な事件が起こっていれば、それなりの伏線があってもよさそうですが、そういったものはありませんでした。事故で考えられそうなのは、祭りでは火器が多く使われるので、大規模な火事が発生したという可能性はありそうです。そして、災害ですが、祭りの開催が3月です。気温が上昇してくるこの時期には、表層雪崩が起こりやすくなります。実は、このことを示唆するシーンが、2つ存在しました。

1つは、さつきの父親が雪崩に襲われるシーンです。心のおかげで助かりましたが、この地域では雪崩が起こりうるという示唆がされていました。

もう1つは、徳本と正志の会話シーンです。桜が咲き始めたということを会話の中に入れることで、12年前の出来事が起こったのは、気温が上昇してきて表層雪崩が起きやすい季節だったということを示唆しています。

事件、事故、災害のどれも可能性はありますが、表層雪崩災害が起きたというのが、一番可能性が高いかもしれません。

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文吾が犯した罪

カルネアデスの板になぞらえるとすると、文吾は、自分が助かるために他の人を犠牲にしたということになります。

ただ、警察官でもあるし、のちに表彰されているようなので、自分が助かる行為ではない感じがします。そうなると考えられるのが、自分の身内を優先的に助けるといった行為です。12年前だと、鈴が生まれる年なので、和子は妊娠中だったと思われます。文吾は、和子とおなかの中の鈴の命を助けることを優先したのではないでしょうか。その代わりに犠牲になってしまったのが、みきおの母親、つまり石坂の娘あるいは妻だった。そのことに気付いていたみきおは、12年後にタイムスリップをして、その時代の石坂とともに文吾に復讐を企てる。タイトルでは文吾の罪と言っていますが、どちらかしか救えない状況で、和子を助けたとしても罪ではありません。それゆえに、カルネアデスの板を模したということになりうるのです。

テセウスの船というタイトルは、おなじギリシャの話をモチーフにしているということから、カルネアデスの板でテセウスの船を作ったというしゃれにもつながってきます。

以上、「ドラマ「テセウスの船」考察 文吾が12年前に犯した罪はカルネアデスの板」について考察してみました。一つ気になっているのは、恨みの根源である12年前の出来事について、文吾自身、認識があるのかどうかという点です。心と別れて一人でみきおを捜そうとしていることから、文吾は認識しているように感じました。

他にも、ドラマ「10の秘密」、「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」についても考察をおこなっていますので、そちらともども、よろしくお願いします。

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