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トリガーは宗像家事件
ドラマのコンセプトが、コメディーに偏った感じなので、これまで考察は自重してきました。一応、前半の5話までで、ようやく、1話分の量に匹敵するぐらいの考察要素が出そろった感じなので、前半の総括的な意味も含め、考察してみたいと思います。
事件としては、大きく分けて、4つ存在します。
1つ目は、20年前に起こった、宗像家事件です。
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虎松の父親、一条が犯人とされている事件です。
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2つ目は、5年前に起こった吸血鬼事件で、3つ目は、現在起こっている吸血鬼事件です。
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そして、4つ目は、うめぼし堂の火事です。
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ドラマの展開上、それぞれが単独した事件というのは考えづらく、そうなると、最初に起こった事件、宗像家事件を掘り起こすことで、何かしらの糸口が見えてくるように思います。その事件については、先ほども言ったように、虎松の父親、一条が犯人ということでケリがついています。しかし、死んだとされていた一条が、突然、虎松の前に現れたことからも、犯人ではない可能性が高いように思います。
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仮に、一条が犯人ではないとした場合、2つのケースが考えられます。
1つは、真犯人が虎松で、息子をかばう意味で、自ら 罪をかぶったというケースです。しかし、その場合、逃げるという行為に矛盾を感じます。自分を犯人にしたいのであれば、自首すればいい話ですし、虎松も、あんな短時間の中で、口裏合わせに同調できるとは思えません。
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これまでの虎松の挙動からも、罪をかぶってもらって、のうのうと生きているという感じには見えません。
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そうなると、考えられるのが、もう1つのケース、真犯人に嵌められたというケースです。真犯人が、計画的に宗像家を殺害し、一条に罪を着せようとしたとなると、真犯人は、宗像家、一条、ともに関係があった人物ということになります。一条と宗像家の関係は、一条が高校の教師で、宗像家の長男が所属していた、サッカー部の顧問をしていたということです。
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つまり、高校という共通点が存在するわけですが、登場人物の中にも一人、高校に関連がある人物が存在します。それは、庭月です。
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庭月も高校教師という話でした。一条と同じ高校だったかどうかは明らかになっていませんが、もしそうだとすると、宗像家、一条、庭月の三角関係が成立します。
庭月に関しては、公式サイトのプロフィールとドラマ内でのセリフで矛盾が生じている部分が存在します。
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プロフィール上では、定年するまでは高校教師をしていたと書かれていますが、第4話の中では、早期退職をして居酒屋を始めたと言っていました。
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設定上のミスなのか、この矛盾に意味があるのかはわかりませんが、宗像家事件がトリガーだとすると、庭月の事件への関与は濃厚のように思います。
そうなると、動機は何だったのでしょう。宗像家の素性が、ほとんどわからないので、何とも言えませんが、20年前ということから、同性愛に対する、差別的な言動や行動に対しての恨みということは考えられるかもしれません。
吸血鬼事件の謎
宗像家事件の真犯人が、庭月だとすると、吸血鬼事件にはどう関係してくるのでしょう。5年前と現在の事件の関連性も、よくわからない感じがします。
ポイントとなるのは、無差別的な犯行なのか、その人物を狙った犯行なのかという点です。宗像家の時もそうですが、まつり以外の被害者については、ほとんど情報がないため、判断がつかない状況です。そこで、一旦、まつり以外の被害者については置いておいて、まつりの事件から、その辺の判断をしてみたいと思います。
まつりが狙われたとなると、その動機は何なのでしょう。
今回、まつりに対してのネガティブな情報が拡散されました。まつりがダメな母親だから、息子もあんなふうになるんだと言った、誹謗中傷が、SNSで拡散されていました。
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実際はそうではないのでしょうが、子供に害を与える母親というのが、まつり 殺害の動機になり得るとしたらどうでしょう。ここで再び、庭月のプロフィールの登場です。
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プロフィールには、特に子どもには代金を取らずに温かい食事を提供するとあります。それだけ、子どもを愛しており、逆に言えば、子どもに危害を加える人物は許せないという信念を持っていてもおかしくありません。
ただ、まつりが殺害された時、庭月は店にいたので、犯行は不可能ということになります。
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虎松がまつりに連絡をしてから、店につくまでの時間が、短いように感じますが、実際は、絵を取りに行き、花を買ってから向かっているので、それなりの時間を要しています。絵をかいていた場所が、離れたところにあるという伏線もありましたし。
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そう考えると、買い出しと称して店を出る時間も、十分にあったように思います。
まつりの殺害に、そのような動機があったとすると、他の4件の被害者にも、子どもや、貧しい人間への虐待的要素があったと考えられます。
殺害を予告するという点も、世直し的なアピールと捉えることもできます。殺害予告で描かれていた、蝙蝠の絵、もし、庭月が美術の教師だったとしたら、絵によるアピールという点でも繋がってきます。
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話を宗像家事件に戻しますが、第5話の終盤で、一条が登場したのも、庭月と一条の関係を示唆する伏線だったように思います。
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一見、あれは、息子の虎松の様子を伺っていたように見えますが、虎松たちが店に向かうまでの経路を、後追いしていたとは思えません。そうなると、一条が様子を伺っていたのは、どん底の店、つまり、庭月だった可能性が高いです。
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庭月を起点にして、いろいろと繋がってきました。
ただ、1つわからない点が、被害者の血がついたタオルを、クリーニング店に持ち込んだ理由です。
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受け取った梅の話だと、ヘルメットをかぶった人物が持ってきたということですが、それが庭月だったのでしょうか。
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この経緯には、いくつか違和感が存在します。1つは、受け取った人物が、まつりではなく、梅だという点です。虎松にタオルを渡したのはまつりだったので、あいだに梅を噛ませた意味が分かりません。そもそも、梅が、ヘルメットをかぶった人物から、タオルを預かるシーンが存在していない点もおかしな感じがします。もともと、そんな人物なんて存在しなかったということなのでしょうか。そうなると、梅が嘘をついていたことになり、事件に関与していることになります。
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ただ、梅が犯人なら、そんな証拠を自ら提示するはずもないので、考えられるとしたら、間接的な情報提供ではないでしょうか。梅は、一連の事件の経緯について知っていながら、自ら通報することが出来ないでいるのだと思います。そこで、間接的に証拠を提供し、犯人はこの町にいる人物だということを訴えたのではないでしょうか。梅の家には、お祭りの提灯が飾られていたので、大豊祭のタオルは、梅の持ち物の可能性が高いです。
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犯人と知っていながらかばいたい人物、それは、この町で長年一緒に生きてきた、庭月ではないでしょうか。
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うめぼし堂事件の謎
うめぼし堂事件については、第1話の考察でも触れましたが、第5話まで進んだ段階で、計画的に起こった事件ではないような感じがしてきました。梅を狙った犯行なら、火事にする必要はありませんし、その後も、梅が狙われている様子はありません。
この事件によってもたらされた出来事は、虎松のフラッシュバックと、こころが吸血鬼であることを告白したことです。
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そして、家が火事になったことで、梅は、まつりの店の2階に住むことになりました。ちょっと、メタ的な考え方にはなりますが、これらの出来事から逆算して、うめぼし堂事件が発生した。
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つまり、この事件は、単なる事故だった可能性が高いように思います。
庭月と加賀美の関係
これまでの考察から、一連の事件の犯人は庭月で、そのことを知っている梅が、悩みつつも、虎松に真実を伝えようとしているという結論に達しました。
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ただ、まつりの殺害時に、庭月は店にいたということが成立するのであれば、犯行は不可能です。時系列的な部分がはっきりしないので、その可能性も残されています。そうなった場合、現在起こっている吸血鬼事件は、模倣あるいは、共犯ということも考えられます。模倣や共犯だとすると、少なからず、庭月と関係がある人物ということになってくるように思いますが。そういった関係性が見受けられる人物が、加賀美です。
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ずばり、庭月と加賀美は、親子ではないでしょうか。その根拠のひとつが、コロッケです。加賀美は、どん底のコロッケをこよなく愛しています。
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コロッケは、母親の思い出の味と言っていました。加賀美にとって庭月は、父親でもあり、母親でもあったのではないでしょうか。つまり、庭月は、シングルファザーとして、加賀美を育ててきたということです。
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施設に預けられた時期や、その真偽については明らかではありませんが、父親が作ってくれたコロッケが、いまでも、母親の思い出として残っているのだと思います。
もう1つ、庭月と加賀美の関係を裏付ける要素が、コロッケ不倫の現場です。聖夜が見かけた、庭月と加賀美のやり取り。
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アンチョビコロッケの話だったということでケリがつきましたが、本当は、親子としての会話だったのではないでしょうか。
以上、「ドラマ【unknown】前半(1~5話)考察 宗像家・吸血鬼・梅干し堂、全ての事件の真犯人を特定」について、考察してみました。
考察内では触れませんでしたが、一条は、世々塚の家に匿われているのだと思います。虎松が来た時、慌てていましたし、肉やタオルの量が多いというのは、他に人がいるということを示唆しています。
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もう1点、暁凛の正体ですが、おそらく、虎松の前の妻だと思います。こころが、新しい妻だということを知っているのかどうかはわかりませんが、前妻と後妻のツーショットという演出的な意味合いであって、暁が事件に関与していることはないと思います。
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