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青鬼との再会
青鬼こと、大和耕一と再会した三郎でしたが、今回の事件の核心と言えるような情報は、得ることができませんでした。
駿河との関係は、犯罪を計画して売る側と、それを買って実行する側という関係性だったようです。いうなれば、駿河が犯罪コーディネイター、大和が犯罪エグゼキューターといったところです。
駿河は、今回の計画の1か月前に、大和のところに面会に来ていたようです。
おそらく、自分が計画を実行する側の人間になったことで、犯罪エグゼキューターの大和に、助言をもらいに行ったのではないでしょうか。大和が、十二支にはいれなかった動物、つまり、山猫のことを知っていたのも、この時の会話からだと思います。
そうなると、獣グループの計画には、もともと、山猫の存在が考慮されていたということでしょうか。むしろ、そこが、今回の計画の真の目的という可能性があります。
山猫については、後ほど詳しく振れるとして、大和は、最後に一言、気になることを言っていました。「またお会いしましょう、武蔵刑事」と言っていました。
つまり、2人は、再び再開することになるのだと思いますが、その時は、塀の外という可能性もあります。大和が脱獄するということでしょうか。そういった、強硬手段にでるようなタイプとは思えませんし、おそらく、事件解決に協力することで、恩赦を狙っているのではないでしょうか。そのためには、恩赦法の知識が必要になるため、六法法令集を取り寄せたのかもしれません。
川越の悪事
丹波の妻、愛の自殺に関与していたのは、横浜署長の川越でした。
まさか、力づくでビルから突き落としていたとは思いませんでした。映像系の証拠なので、一概には信用できない 部分もありますが、本人が否定していないので、事実と断定してよさそうです。
実際、口封じを命じたのは、壬生こと北見でしたが、その上には、山猫と呼ばれる人物が存在することが明らかになりました。
この時点で、山猫は、獣グループの対抗勢力だということが、確定的となってきました。
川越自身は、単なる下っ端ということで、余計なことを喋る前に、速やかに殺害されましたが、その証拠映像に、なぜか、和泉が映っていました。
和泉さくら 18:52のアリバイ
川越 殺害のために、水に毒を仕込んだのは、本当に和泉 なのでしょうか。
結論から言うと、和泉ではありません。
この映像を見ると、和泉が水に毒を仕込んでいる時間が、18:52となっています。
しかし、この時間は、大久保警備部長から、和泉に電話が掛かってきた時間と同じです。
つまり、この時、電話をしていた和泉には、水に毒を仕込むことは出来ないということです。
この映像は、完全なフェイク映像です。
おそらく、この、水を取りに行った男が、自分で毒を入れたのだと思います。
この短時間で、そういった細工ができる人物となると、岩槻が怪しくなってきます。
岩槻に関しては、犬の獣であること、獣グループを裏切っているユダであることなど、すでに、前回の考察で触れているので、詳細はそちらの記事をご覧いただければと思います。
そうなってくると、綾部にメールを送ったのも、川越とされていますが、岩槻の可能性が高そうです。
下っ端の川越が、メールアドレスにユダの名前を使うはずないので、岩槻が、川越にすべての罪を着せるために細工したことは、ほぼ確定的と言えます。
そうなると、山猫の正体は、岩槻なのでしょうか。
その可能性もありますが、断定するには、まだ早いように思います。そこで、山猫と呼ばれる人物の、人物像について考察してみたいと思います。
山猫が女である理由
大和が言っていた、十二支にはいれなかった動物が、猫であるということは、大方の予想通りでしたが、なぜ、猫ではなく、山猫と呼ばれているのでしょう。山猫は、普通の猫と違って、野生化していて、どう猛な性質を持っているので、そういった意味からでしょうか。
それもありますが、山猫という言葉は、あることの隠語として存在します。それは、芸者です。芸者と言っても、普通の芸者のことではなく、芸を苦手とし、淫を売ることを得意とする芸者のことです。
このことから、表の本質ではなく、裏で相手をたぶらかし、だますことを本流としている人物、それが、山猫ではないでしょうか。
そうだとすると、獣グループのリーダー、龍が、「嘘」という言葉を多用していますが、これは、山猫に対しての言葉と捉えることができます。
獣グループが本当、山猫グループが嘘ということであれば、対立の構図も明確になってきます。
そして、芸者の隠語として存在しているということは、山猫は、女の可能性が高くなってきます。岩槻も女ですが、淫を売る芸者というイメージとは違う感じがするので、山猫本人ではないのかもしれません。
そうなると、ポイントとなってきそうなのが、獣グループが、天童に毒殺を命じた件です。
一体、あの行為に、どのような意味があったのでしょう。
天童に毒殺を命じた理由
獣グループは、天童に、人質の中の誰かを毒殺するよう命じましたが、結局、未遂で終わりました。天童は、宇和島を狙っていましたが、二葉の機転によって、事は回避されました。
そもそも、獣グループは、宇和島が殺害されることを目論んでいたのでしょうか。獣グループの本当の目的は、二葉の水に毒を入れさせることだったのではないでしょうか。その伏線となっていそうなのが、第3話で、龍が、二葉を呼び寄せた件です。2人の会話からは、大した用もないのに、なんで呼び寄せたのかといった感じがしました。
おそらく、このことによって、天童が、二葉に対して、疑心暗鬼に陥ることを狙ったのではないでしょうか。実際、獣グループと二葉の関係を疑うような発言をしていました。
当然、二葉を狙うと思いきや、個人的な理由で、宇和島を狙ったことから、プランBに変更を余儀なくされたのだと思います。
そうなると、最初から、食事に毒が入っていたとは思えないので、庭瀬が苦しみだしたのは、演技の可能性がありそうです。もしそうなら、庭瀬も、獣グループの仲間ということになります。
天童に毒殺を命じた理由が、考察通りだとしたら、なぜ、二葉を狙わせようとしたのでしょう。それは、二葉が山猫だからです。
獣グループが、二葉が山猫だと確証を持っているかどうかはわかりませんが、少なくとも、二葉の本性を暴き出すための行動だということは明らかです。二葉は女性ですし、淫を売る芸者というイメージも、岩槻よりは合致します。二葉が山猫だとすると、三郎との関係性についても、ある側面が見えてきます。
二葉と三郎の関係性
漫画、ゴールデンカムイを読んだことがあるかたは、尾形百之助が、山猫と呼ばれていたことを知っているかと思います。
その理由は、妾だった母親が芸者をしていたことからでした。つまり、正妻ではない女の子供だったということです。
このことを、二葉が山猫だということに当てはめてみると、二葉は、武蔵家の正当な血筋ではない可能性があります。つまり、二葉と三郎は、母親が違う、義理の姉弟ということです。
そう考えると、第1話の考察でも触れた、年が離れすぎているという点も、納得がいきます。
兄の健一との関係性については、現段階では何とも言えませんが、二葉の手に掛かり、すでに、この世に存在しないという可能性もあり得ます。
いずれにせよ、山猫というキーワードから、二葉の存在が、大きくクローズアップされたことは明らかです。
謎の男と謎の警察官
前回の考察でも触れましたが、追うものと追われるものの関係性から、謎の警察官が猫で、謎の男が鼠ということで、間違いないようです。詳細は、前回の考察をご覧いただければと思いますが、大方の予想とは逆で、的を得ていた感じでした。ついでに言うと、第1話の考察で、謎の男は、裕子を守る側の人間と言いましたが、結果的には、それも当たっていたようです。
裕子にGPSを仕込んだのも、今回の経緯を予測してのものといった感じでしょうか。
謎の男こと、新見大河の目的は、病院側が、VIP患者を優先したことで、姉が助からなかったことへの復讐であって、裕子個人への恨みではありません。
そもそも、裕子は、心臓外科医なので、緊急搬送されてきた、新見百花の治療にあたることはありません。大河は、VIP患者優先の指示を出した、上層部の人間を見つけ出すために、裕子に協力を仰ぐのではないでしょうか。
一方、山猫側の謎の警察官こと、綾部は、川越と同じように、単なる下っ端要員だと思います。
おそらく、本物の警察官で、大河が病院に現れることを察知した山猫は、事前に警護させることで、大河を返り討ちにしたのだと思います。ただ、第4話の最後で、廃ビルでの対決の構図が出来上がったことから、次回、大勢が決するのではないでしょうか。
以上、「ドラマ『新空港占拠』第4話考察 和泉さくら、18:52のアリバイ、そして、山猫が女である理由」について、考察してみました。
考察内では触れませんでしたが、新たに、馬、猪、牛の獣の正体が明らかになりました。キャストに関しては、大方の予想通りといった感じだったので、驚きはありませんでした。それぞれの立ち位置については、次回以降の考察で触れていきたいと思います。ただ、本来であれば、ドラマ 終盤での衝撃的なシーンになるはずが、和泉の映像にすべて持っていかれてしまい、少しかわいそうな感じがしました。