二葉が山猫である理由と、その発端
これまでの考察で、山猫の正体は、二葉ではないかと言い続けてきました。ただ、年齢や武蔵家での立ち位置、度を越えた凶暴性などから、二葉ではないという意見も多いようです。
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そこで、これまでの考察のおさらいも交えつつ、山猫と武蔵二葉について、徹底考察してみたいと思います。
まず、最初に押さえておく必要がある点は、山猫という言葉の意味です。当初は、13番目の獣ということから、猫ではないかと言われていましたが、山猫という言い回しが使われました。もちろん、凶暴性の強調という意味もあるかと思いますが、第4話の考察でも触れたとおり、山猫という言葉の隠語に、大きな意味があるように思います。
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山猫の隠語とは、芸を苦手とし、淫を売ることを得意とする芸者のことです。現代に例えると、男にだらしない、水商売の女といったところでしょうか。このドラマ内で、過去に、こういった女性が存在していたとして、それを仮に、A子と呼ぶことにします。
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この、A子が産んだ子供が、二葉だったとしたら、過去から現在にかけての経緯で、いろいろと、辻褄合わせをすることができます。
まず、根本的に、A子のような女のもとに生まれた子供が、裕福な人生を送れるとは、とても思えません。今で言う、貧困女子とその子供ですから。父親が誰かもわからず、母親や、内縁の夫から、虐待を受けていたかもしれません。そういった、悲惨な幼少期から、心の中に、秘めた凶暴性が芽生えていったとしても、おかしくありません。
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しかし、二葉は、武蔵家の子供になったということから、A子との関係を断ち切ったということなのでしょうか。そうなると、悲惨な人生から脱却するために、二葉自身が、母親に手を掛けたという可能性が高いです。もしそうだとすると、この時に、山猫、二葉が誕生したということになります。
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なぜ、二葉も山猫と呼ばれているのか。それは、第4話の考察で、漫画、ゴールデンカムイの尾形百之助を例に話しましたが、「山猫の子供は山猫」だからです。
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話を元に戻すと、そうなると、二葉は、武蔵家に養女として迎えられたことになりますが、おそらく、養護施設にいた期間もあったのではないでしょうか。流れ的には、そのほうがしっくりきます。
ここでポイントとなりそうなのが、その、養護施設です。第4話で、青鬼こと、大和耕一が、十二支に入れなかった動物ということで、山猫を示唆するような発言をしていました。
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もしかして、二葉は、大和と同じ養護施設にいたということでしょうか。当然、年代は違いますが、もしそういうことだとしたら、大和が、二葉の素性について、何かを知っていたとしても、おかしくありません。そうだとすれば、大和が再び登場する、振りにもなります。
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再び、話を元に戻すと、武蔵家の養女となった二葉ですが、その後、しばらくは、普通の人生を歩んできたのだと思います。武蔵家の両親については、いまだ謎ですが、そんな感じはします。そんな二葉に、転機が訪れたのが、兄、健一の事件です。
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もしかして、幼少期に、実の母親を殺害したことが、健一に知られてしまったのでしょうか。その可能性も、大いにあります。ただ、ここでは、第5話の考察で触れた、龍の獣と駿河に関連付けた考察をしてみたいと思います。
第5話の考察では、龍の獣と駿河は、双子の姉妹で、健一の隠し子だということでした。
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この、隠し子という点がポイントです。
健一は、未婚なので、隠し子という言葉が適切ではないかもしれませんが、要するに、実の子供を認知できないでいる男という意味です。もし、相手の女が、男にだらしない、水商売の女で、健一が、通い夫的な立ち位置だったとしたら、二葉に、あるフラッシュバックが起こる可能性があります。
幼少期の悲惨な思い出です。それと 同時に、秘められていた、山猫としての凶暴な本性です。この時、衝動的に、健一を殺害してしまったのだとしたら、それが、二葉の、山猫人生、第2章の始まりと言えるのかもしれません。
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そうだとすれば、健一の娘である、龍の獣と駿河が、山猫を執拗に恨んでいる理由もわかります。もしかしたら、母親も、二葉の手によって、殺害されたのかもしれません。
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ただ、1つ気になるのが、サイコパス的な二葉が、川越や綾部を従えて、裏の犯罪組織的な行動をしているのは、何でなのでしょう。そこは難しいところですが、県議会議員として、権力を持ったことが影響しているように思います。
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逆に言えば、そうした地位を得たことで、政治の裏側にはびこる悪を目の当たりにし続けてきてしまい、表のクリーンな活動だけでは抗えないと悟ったのかもしれません。そのことによって、二葉の、山猫としての凶暴な本性が、ゆがんだ方向に拡張していってしまい、今に至るのではないでしょうか。
総括すると、二葉が山猫である理由は、その発端に、自身の出生と生い立ちが、大きく関係しているということです。
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以上、「ドラマ『新空港占拠』山猫徹底考察 二葉が山猫である理由、その発端は、自身の出生と生い立ちにある」について、考察してみました。
先ほど、二葉は武蔵家の養女という話をしましたが、三郎は、そのことを知っているのでしょうか。おそらく、知らないと思います。そうなると、ちょっと調べれば、そのことが明るみに出るような気がします。もちろん、そうですが、二葉に、何かしらの嫌疑がかからない以上、そういった調査をすることはありません。逆に言えば、二葉が怪しまれていくにつれて、はじめて、二葉の裏の顔が明かされていくのではないでしょうか。