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里奈を突き落とした人物
里奈を突き落とした人物は、大方の予想通り、星崎でした。
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他の生徒や、大人たちではないかという声もありましたが、落ち着くところに落ち着いたといった感じです。このドラマの本質は、言葉によって訴えかけることにあります。そういう意味から、生徒も大人も、発した言葉に、嘘があっては成立しません。その本質を理解していれば、蓮や教頭、鵜久森の母親といった大人たちや、東風谷を犯人と疑うことは、皆無だったということです。
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また、星崎が、3人目のタイムリーパーではなかったという点も、ドラマの本質がぶれることがなく、よかったように思います。
里奈を突き落とした理由
星崎が犯人だったということは、既定路線だったとして、問題は、その動機が何なのかという点でした。結果的には、変化を感じない日常や、変わらない自分を無意味と感じるようになったことで、生きる意味を失ったということでした。
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星崎は、自ら命を絶つことを決意しますが、里奈を突き落とした理由は、一人で死ぬのが怖いからという、浅はかな理由でした。
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前回の考察でも触れましたが、鵜久森の死、東風谷の告白、相楽の改心、西野の贖罪といったテーマに比べると、薄っぺらい動機のように感じます。
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私も、最初はそう感じました。しかし、星崎の件は、自分自身でかかえていた問題であって、他人に干渉したり、されたりするような問題ではなかったという点が、他とは違いました。
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そういう点から、他のテーマとは、別の観点で捉える必要があるように思いました。
そもそも、クラスが変わっていったのは、2周目の里奈に、変えたいという決意が芽生えたからです。
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そして、2周目の里奈を生み出すきっかけとなったのは、星崎が里奈を突き落としたことです。
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その星崎は、変わらない日常、変われない自分を苦に、自ら命を絶とうとしていました。
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こうして、逆から辿っていくと、起点となったのは、変えたい、変わりたいという、星崎の思いだったように感じ取れます。
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ある意味、この時点で、里奈は、星崎から、変えること、変わることを託されていたと言えるかもしれません。そう考えると、里奈が、2周目の人生で、何の迷いもなく、即座に変えることを決意したという点も、納得がいきます。
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そして、こうした変化の連鎖を経て、最終的に、変えることを託してくれた星崎を変えるという結末に至ったのではないでしょうか。
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星崎が里奈に託した思いが、巡り巡って、里奈から星崎に帰ってきたということです。こう捉えることによって、ドラマ全体の繋がりを見出すことができますし、動機の薄っぺらさを払拭することもできるように思います。
閉じ込めてゴメンの真の意味
前回の考察で触れた、公式がSNSで発信した、閉じ込めてゴメンという投稿ですが、結局、本編で触れられることはありませんでした。公式が出した、ガセネタだったということでしょうか。
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真意は明らかではありませんが、これについては、面白い捉え方をしている人がいました。
こちらは、SNSで親身にしていただいている、ガルムフェニックスさんの投稿です。
色のない世界で、自分の心に鍵をかけてしまった星崎という捉え方は、的を得ているように感じます。画像が白黒な点、閉じ込めたのは自分の心という点、まさに、星崎をイメージしているように思います。
制作側が、放送開始前から、そのことを示唆しており、最終回に繋げていたのだとしたら、かなり深みのある伏線だったと言えます。そのことをくみ取られた、ガルムフェニックスさんには、感銘を受けました。
前回の考察で、虐待のイメージしかできなかった点については、反省する必要があります。
なお、ガルムフェニックスさんには、許可を得て、紹介させてもらっています。ご協力、ありがとうございました。
サブタイトルの伏せ字
サブタイトルの伏せ字については、これまで言い続けてきた通り、1年後、私は生徒に託されたでした。
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これについては、5話の段階から、言い続けてきました。ただ、当初は、鵜久森の復活を託されて、再び転落するという意味で捉えていたので、観点は違っていました。
これからも生きて、変え続けること、それを、生徒から託された。
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その起点となったのが、里奈を突き落とした、星崎の行動だったという意味からも、伏せ字という伏線は、とても効果的だったように思います。
ドラマの総括
冒頭でも言ったように、このドラマの本質は、言葉による訴え掛けにありました。その言葉に、嘘偽りがないからこそ、視聴者の心に刺さるものがあったのだと思います。
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一方、里奈を突き落とした人物という、ミステリー的な要素、タイムリープというSF的な要素。ドラマの中盤くらいまでは、そういった部分に関して、生徒の言葉や行動からは、なかなか深掘りするのが難しい感じがしていました。
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しかし、第5話で、鵜久森がタイムリーパーであることが明かされ、その鵜久森が、第6話で、再び、死を迎える展開は、想定外でもあり、絶妙な方向転換でもあったように思います。
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中盤で、一気に加速した感じがありました。そうした展開に持っていきながら、言葉による訴え掛けという本質は崩れることなく、ストーリーが進んでいったことは、圧巻と言えます。
そして、こうした、大きな流れの中でも、第7話での、中園達の発言や、第9話での、月野たちの行動、言動は、本流に流されない、リアリティーを感じました。
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みんながみんな、鵜久森の死に向き合えるわけではない、仲の良い人ばかりが見つけて助けるわけではない、そういう、ある意味、理不尽なリアリティーも、しっかり描いていました。
里奈の立場から見ても、夫や、2人の友人の存在が、里奈を支えるという意味で、抜かりなしといった感じでした。
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これらの点から、かなりクオリティーの高いドラマだったように思いますが、少し残念だった点は、教頭以外の教師が、ほぼ、モブ状態だった点です。
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まあ、そこまで、手を付ける時間もなかったのかと思いますが、C組を取り上げた、別ドラマが存在していることから、C組の担任、林を取り上げてもよかったように思いました。
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また、これは、個人的な感覚ですが、D組の生徒がやってきたことに、多少、幼さを感じました。
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いじめ、腹いせ、楽しければいい、人のことを考えない、こうした行動や言動は、高校3年生というより、中学3年生のように感じました。高校3年生にもなって、そんなことをしているという意味で、より愚かさが強調されるという捉え方もできますが、ドラマの序盤では、多少、違和感を感じていました。ただ、話が進むにつれて、そういった点も払しょくされていきました。
最後に、このドラマを、100点満点で評価すると、ずばり、90点といったところです。
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以上、「ドラマ【最高の教師】最終回考察 「閉じ込めてゴメン」の真の意味、変われなかった星崎が里奈に託したこと」について、考察してみました。
7月期は、VIVANTや、ハヤブサ消防団など、面白いドラマが多かったですが、個人的には、最高の教師を一番評価しています。90点は、かなり高い評価です。ジャンルの違いから、一律の比較はできませんが、今後も、こうした、面白いドラマが、多く世に出ることを期待したいです。
ちなみに、Huluのオリジナルストーリーで、2年後の生徒たちの様子が描かれています。
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里奈が、全生徒に手紙を送り、それに対して、全生徒が、1人ずつ、メッセージを返していきます。前後編合わせて、1時間半の長編なので、機会があれば、記事をあげたいと思います。
これまで、最高の教師の考察画をご覧 いただき、ありがとうございました。
10月期も、ONEDAY聖夜のから騒ぎや、下剋上球児といったドラマの考察を行っていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願い致します。
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ドラマ「最高の教師」衝撃の卒業式から2年後“二十歳の同窓会”を見る方法
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