日曜、21時からTBS系列で放送されているドラマ、天国と地獄 ~サイコな2人~の、第6話で気になった点について考察してみたいと思います。
YouTubeにも動画投稿していますので、チャンネル登録していただき、みなさんと一緒に考察できたら、とてもうれしいです。
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東朔也という人物
第6話で、新たに、東朔也という人物の名前が登場しました。
これまでにも、九十九や、戸田一希といった人物が怪しい雰囲気で登場していましたが、ミスリード要員でした。今回もその可能性はないでしょうか?
朔とは、月と太陽の視黄経が等しくなることで、現代的な定義での新月と同義であり、その日の夜のことを朔夜と言います。九十九も言ってましたが、一連の犯行は、新月に行われています。その、新月を名前に持つキャラが、ミスリード要員というのは考えずらいので、おそらく、この人物が、真犯人だと思われます。
ただ、ひとつだけ言っておきます。この人物が、今までに全く登場していない、新キャラだという想定はしません。理由は、ミステリーには、ノックスの十戒という、暗黙のルールが10個あり、その中の1つに、犯人は、物語の当初に登場していなければならないというものがあります。つまり、この、朔也という人物は、これまでに登場している人物の誰かでないと、ルール違反ということです。
ドラマなので、そんなルール知ったこっちゃないということで、新キャラ登場という可能性もありますが、考察という観点では、ルールに乗っ取っている想定で行っていきたいと思います。
それでは、本題に戻り、朔也という名前が登場したシーンは、全部で3回存在しました。
最初は、奄美大島の旅館の人からの連絡で、常連客が日高の写真を見て、この人は東朔也と名乗っていたということが、望月の耳に入りました。この常連客が嘘をいっているということは、展開的にまずありえないので、そうなると、日高の中に、朔也という人物がいたことが明確になります。
2度目の登場は、日高自身が、警察の死亡届データベースで、朔也の名前を検索していました。このことからわかるのが、現在、望月の体の中にいるのは、朔也ではなく、日高だということです。もし、朔也なら、自分で自分の死亡届を検索するはずないからです。
この2つから、日高と朔也が、昔入れ替わって、そのまま現在に至っているという可能性は低くなります。
そして、3度目の登場は、河原が十和田という人物の遺品を整理した清掃業者に話を聞いたときに、東という人物が、漫画を持っていったという情報を得ました。十和田という人物については、後で触れるとして、このことから、朔也と十和田は繋がりがあったということがわかります。
この3回の登場だけで、朔也という人物が誰なのかというところにたどり着くことは不可能ですが、日高と朔也が何度か入れ替わっている、朔也と十和田は繋がりがあるということは確実です。
日高が、死亡届データベースで、朔也を検索したということは、朔也は今まで生きていたけど、死亡したのではないかと思ったのでしょうか。その辺について、掘り下げてみたいと思います。
日高と朔也の関係
日高は、新月の夜に、久米家で、朔也が来るのを待っていた。しかし、朔也は現れなかったので、既に死亡しているのではないかと思い、死亡届データベースで検索をしたというのが、流れ的にはスムーズです。
ただ、これだと、ひとつ気になる点が存在します。それは、前段階として、日高は、なぜ、「9」という数字が書かれる前から、久米家を探っていたのでしょう。何日か前に、久米家の奥さんに取り入って、当日の日中に、総事業者を装って侵入していることから、完全に狙いを定めていました。
そして、もし、朔也が、「9」という文字を書かせた人物であるなら、直近まで生きていたことになるので、死亡届データベースにそんなすぐにのるわけありません。それなのに日高が検索をしたということは、日高と朔也は、しばらく会っていないということでしょうか。おそらく、前回の新月、つまり、四方家での犯行の時以来、あるいは、全く接触していない可能性もあります。そうなると、今回の久米家での一見は、どういうことなのでしょう。
この、「9」という数字を壁に書かせたのは、日高自身だったのではないでしょうか。
「9」という数字を書かせたのは、日高自身
これまでの犯行については、朔也、あるいは、第3の人物によって数字が書かれていたと思いますが、今回の久米家の件は、日高が「9」と書かせた可能性が高いです。それなら、事前に久米家を調べていたというのも、納得できす。
しかし、数字を書くよう依頼したのは、40代のおっさんだったということでした。これは、おそらく、日高が、便利屋の湯浅に依頼をしたのでしょう。湯浅自身がやらなかったのは、犯罪と知りつつも、依頼をことわるわけにもいかず、しょうがなく、金を払ってあの男にやらせたのかもしれません。
数字を書くのは湯浅、消すのは陸という構図もできあがります。
先手をとった日高は、先に久米家に潜伏することで、朔也が来るのを待っていたのですが、結局、朔也は現れませんでした。日高は、何でそんなことをしたのでしょう。
考えられるとしたら、朔也に犯行をさせないためでしょうか。しかし、そのことに気づいた朔也は、日高の裏切り行為と捉え、単独で別のターゲットを狙ったのだと思います。
おそらく、カメラで壁を見ていたのは、朔也の方だったのでしょう。
いままでは、朔也が犯行を行い、日高が後始末をしていた。しかし、今回は、朔也が単独で別のターゲットを狙ったため、後始末をする人間がおらず、現場が荒れていたということです。
朔也が犯行、日高が後始末という分担は、ほぼ間違いないと思いますが、それぞれが別の体でおこなっているのか、ひとつの体で、順番に入れ替わっておこなっているのかは、現状、なんとも言えません。ただ、四方家での犯行動画では、望月の体で犯行を行っているので、後者の可能性が高そうです。
あの漫画を書いたのは十和田
十和田という人物は、3年前に自殺をしているようですが、おそらく、あの漫画を書いたのは、この十和田でしょう。
自殺というのが気になります。検案書には、双極性障害と書かれていたので、精神的に追い込まれた末でのことのようです。
この、自殺の原因となったのが、あのリストに書かれていたメンバーで、朔也は、復讐のために、犯行を重ねているということが考えられますが、そうなると、朔也が完全な首謀者となってきます。
犯行の全体的な構図で見ると、数字で支持を出す人、犯行を行う人、後始末をする人の、3つに分かれている感じです。もし、十和田が生きていれば、数字で支持を出す人が十和田、犯行を行う人が朔也、後始末をする人が日高と、きれいに作業分担されるのですが。十和田がいない以上、朔也が兼任していたということになります。ちょっと、全体を整理してみます。
あの漫画を書いたのは、十和田。
十和田は、あることが原因で、精神を患い、自殺してしまった。十和田とつながりのあった朔也は、その原因となった連中を、漫画に見立てて復讐することを決意。
朔也と何らかの繋がりがあった日高も、本意かどうかはわからないが、この計画に賛同することとなった。
四方家の犯行までは、朔也が主導で行い、計画はうまくいっていた。
しかし、久米家の件で、日高が主導をとったことに怒りを感じた朔也は、単独で別の犯行をおこなってしまった。
3人の繋がりについては、いぜん不明ですが、流れ的にはすっきりします。そうなると、朔也はいったい誰なのでしょう。
朔也の可能性がある人物
前回までの考察で、茶色のスマホに犯行動画を送ってきたことから、八巻真犯人説を唱えてきました。
その考察を、制作側が見たのかどうかわかりませんが、第6話から、突然、みんな黒スマホで連絡をとりあう関係に変わってきました。八巻はもちろんのこと、陸とも、黒スマホを使って会話していました。黒スマホは、日高と望月専用回線という定義で考察をしてきただけに、突然の設定変更にちょっと困惑気味です。
ただ、八巻 真犯人説については、まだ、かろうじてつながっている感じです。久米家に、朔也、つまり、八巻が現れなかったのは、望月と一緒に張り込みをしていたためと捉えることもできます。ただ、新たな犯行については、実行する必要があるので、死亡推定時刻が重要になってきます。もしも、張り込みをしていた時間帯に、犯行がおこなわれたのなら、八巻真犯人説は、消えてなくなるでしょう。
そうなると、他に朔也の可能性がある人物となると、一体誰になるのでしょう。はっきり言って、決め手がありません。唯一すがるとしたら、第1話で行った考察です。第1話の冒頭で、立ち尽くしていた男と、焼却炉で証拠を燃やしていた男の映像的特徴から、富樫ではないかと考察をした、あれです。
映像として登場していながら、唯一素性が明かされていないのは、あの2シーンに登場した人物なので、あの人物が朔也だという可能性があります。詳しくは、第1話の考察をご覧いただければと思います。
あの人物は、日高だったという可能性もありますが、現状、追及できるのは、ここまでといった感じです。
以上、「ドラマ【天国と地獄 ~サイコな2人~】第6話考察 壁に「9」という数字を書かせたのは、日高自身」について考察してみました。
第6話の内容で、かなり収拾つかなくなってきました。なんとなく、朔也は、新キャラのような感じがしますが、できれば、ミステリーのルールに乗っ取って、登場している人物の中にいることを願いたいです。