日曜、22時30分から日本テレビ系列で放送されているドラマ、真犯人フラグで、ここにきて、二宮真犯人が否定され始めたため、二宮真犯人説を援護する考察をしてみたいと思います。
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小説に書かれた犯人しかしらないこと
第19話で、二宮が書いていた小説ですが、公開された部分については、何が書かれていたのかが、明らかになりました。
まず、第一幕です。
窓から見える黝い雲が雨の気配を連れてくる。相良凌介は傘を持たせてくれた妻に感謝した。
だが彼の働く亀田運輸カスタマーサービス部は雨の影響をもろに被った。運悪く事故対応まで重なり電話が鳴り止まない。最中、妻からメッセージが届く。息子のサッカー教室が雨で休みになり迎えに行かなくてもよいという内容だ。凌介は半ば反射で「了解です」のスタンプを送信する。
妻、相良真帆との最後のやりとりは喧燥に吸い込まれていった。 仕事を終え凌介は自宅の最寄りから数駅離れたトランクルームに寄り道する。そこを彼は「書斎」と呼んでいる。壁に添うように蔵書が並び、革張りの椅子と電気スタンド。仄暗いこの空間で本を読む束の間、凌介は親としての義務から解放される。
団地の4階にある自宅に帰り「ただいま
続いて、第二幕です。
車を降りると山奥の刺すような寒さに思わず身を縮めた。ついに私もすっかり魔界の住人になってしまった。自嘲するような薄笑いを浮かべる自分を想像する。あの男の笑顔が重なる。
間男の死に様を見たら、あの男はどんな顔をするだろう。恐怖だろうか、それとも誰かが果たしてくれた復讐に、いつも通り笑顔を浮かべるのだろうか。妄想に囚われる頭と裏腹に、体は後始末に動いていた。なるべく発見は遅い方が良い。古い洗車機のボタンに指を乗せる。手が震えるのは寒さのせいだけではない。力を込めてボタンを押す。期待していなかったが洗車機は動いた。だが 所々に音が大きい。裏手の店まで聞こえるだろうか。洗車ブラシが赤い車体を隠すまで数分だが数時間にも思える。人は来ない。うまくいった。
最後に、最終幕です。
それが真犯人からの最後のメッセージだった。
凌介の自宅ポストに入っていた四百字詰めの原稿用紙には、住所のみが書かれていた。
凌介はその意味を瞬時に理解する。そこは始まりの場所だ。
凌介は
もちろん、これだけではないのでしょうが、ここに書かれていることの中には、犯人しか知らないことが含まれています。
第一幕には、真帆たちが失踪した当日の、凌介の様子が書かれています。すでに、ネットに流出していて、犯人以外の人物が知っている出来事もありますが、これら3つについては、流出していないと思います。
1つ目は、真帆が凌介に傘を持たせたこと。
2つ目は、運悪く、事故対応が重なったこと。
3つ目は、真帆の、サッカー教室中止のメッセージに対し、凌介がスタンプを送信したこと。
これら3つは、凌介の家や会社での出来事なので、部外者である、河村や日野は、知るすべがありませんが、部内者である、二宮は違います。そもそも、2つ目の、運悪く、事故対応が重なったことについては、カスタマーセンター内の人物しか知り得ません。傘やスタンプについても、当日、凌介と話をしていれば知ることができます。つまり、この文章は、他の人が書いたものを模写しているのではなく、二宮の頭の中のことを書き綴っていることになります。
第二幕は、林が消された時のことですが、ここで出てくるあの男とは、凌介のことで間違いないでしょう。林に復讐心をいだいているのは、凌介と二宮ですが、男と言っているので、凌介のことです。
第二幕でポイントとなるのは、「いつも通り、笑顔を浮かべるのだろうか」という言葉です。
いつも通りということは、いつも凌介と顔を合わせている人物ということになります。つまり、毎日会社で、凌介と顔をあわせている人物、二宮ということです。そして、「笑顔」という言葉が、第7話での給湯室でのシーンに繋がってきます。光莉の動画が送られてきて、落ち込んでいる凌介に、「きついなーと思ったら、無理にでも笑ってください」と言って、頬をつねっていたシーンです。「笑顔」という言葉が示唆するものは、あの時の二宮なのではないでしょうか。
最終幕に関しては、実際に起こっていない出来事が書かれています。
書かれていた住所というのは、第19話の最後で、4人が集まった、大学の旧講堂のことでしょうか。始まりの場所という言葉と掛け合わせると、その可能性が高そうです。凌介がかよっていた大学が始まりの場所、つまり、凌介を恨む根源が、ここにあるということなのだと思います。ただ、それと二宮を繋ぐ要素が何なのかという点については、現状、何とも言えない感じです。そこは、最終回で明らかになるのを待つとしたいと思います。
最終幕は別として、第一幕、第二幕で触れたポイントから、この小説は、模写しているのではなく、二宮自身が書いている可能性が高いように思います。
ただ、第19話の考察でも触れましたが、望月が協力している点が、いまいち腑に落ちません。
考えられるケースは、2つです。
1つは、前回の考察でも言ったように、もともと、二宮の共犯者だったというケースです。いまでこそ、いい人間として描かれていますが、中盤までは、アフロディーテの下僕ではないかと言われていたほど、怪しい挙動が目立ちました。相関図のキャラ説明にも、どことなく影があると書かれています。共犯の裏付けとなる要素はありませんが、可能性を潰さないだけの状況は残っているように思います。
もう1つは、多くの視聴者が思っている通り、真犯人が書いた小説を模写してSNSにあげるということを、二宮が手伝わせているというケースです。ただし、二宮が真犯人で、そういったウソを言って、手伝わせているという意味です。このシーンでは、二宮1人でも話が通じるところを、わざわざ望月を出しているということは、視聴者の先入観を利用した、典型的なミスリードという可能性もあります。
二宮真犯人が、否定され始めた理由
第19話の内容から、二宮が真犯人ではないと言われ始めました。その根拠となる要素が、3つ存在するように思います。
1つ目は、林の件を聞いた二宮が、トイレに駆け込み、茉莉奈に電話をした件です。
茉莉奈に、どういうことかと問い詰め、自分の関与も否定していました。二宮自身がやったのであれば、こんな行動はしないというのが真犯人否定の理由とされています。しかし、これと同じような行動、つまり、自作自演的な行動は、橘を通じて、さんざん見てきたことを忘れてはいけません。二宮自身も、ポスト 投函事件で、自作 自演していました。真実を隠すためのウソであれば、真犯人否定の要素にはならないように思います。
そのあとに河村が言った、「だからって、やってないとは言い切れないよな」という言葉は、そのことをフォローするためのセリフのようにも聞こえます。
2つ目は、真犯人と強羅が繋がっている件です。
強羅が橘を助けたシーンから、強羅が真犯人と繋がっていることが明らかになりました。しかし、強羅は、二宮の姉を陥れた張本人なので、そんな人物と二宮が繋がっているはずがないという理由です。ただ、強羅は二宮のことを認識していますが、二宮は、強羅が姉の件に関わっていることは知りません。強羅は、二宮を見かけた時、「やっぱりあの子か」と言っていたので、2人の間に面識はないように思います。ただ、強羅は、金さえ積まれれば依頼を遂行するプロなので、そういった関係性もあり得るように思えます。
姉の件で復讐をするはずが、姉を陥れた張本人とつながってしまうという、「木乃伊取りが木乃伊になる」的な面白さがあるようにも感じます。この言葉は、あな番の時にも、ヒントとして使われていました。秋元氏が好きな言葉なのかもしれません。
3つ目は、二宮を怪しく見せている件です。
第18話終盤から、二宮の怪しさを見せつけていることから、逆に真犯人ではないという理由です。
これまでのドラマの展開的にも、そういった形で視聴者を煽ってきました。しかし、そう思った時点で、制作側のオオカミ少年効果の罠に嵌っています。
オオカミ少年効果とは、いわゆる、正常化の偏見のことです。例えば、土砂災害が予測される地域で避難勧告を出しても、実際に災害が起こらないことが続くと、情報の信頼度が低下し、実際に土砂災害が起こっても、情報を受け取った住民が避難しなくなるという事象です。
本来、怪しく見せてきた要素が真犯人に繋がってくるというのが、スタンダードな道筋です。しかし、怪しく見せたものは、実は怪しくないという展開を見せ続けられたことで、本来、スタンダードなものが、ノンスタンダードな状況になってしまっています。
怪しく見せている二宮が真犯人なのに、逆にそうでないと思い込んでしまう、それがオオカミ少年効果ということです。怪しい人物が真犯人という情報の信頼度が下がり切った最終回だからこそ、効果のある手法と言えるのかもしれません。
あな番の時も、第18話で、二階堂のAIが、黒島が犯人である確率を89%と出した時、逆に犯人ではないと思いましたが、やはり犯人でした。その時と同じパターンという可能性も、十分にあり得ます。
これら3つの否定的要素を見ても、決して、二宮が真犯人ではないことには繋がらないということが、おわかり いただけたかと思います。
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以上、「ドラマ【真犯人フラグ】二宮真犯人援護考察 小説の犯人しか知らないこと、そして、「怪しい二宮は真犯人ではない」は、狼少年効果」について、考察してみました。
二宮真犯人説が否定され始めたので、ちょっと押し返してみました。まあ、この通りというわけではありませんが、二宮真犯人の可能性を、十分に残せたのではないかと思います。