19話あらすじ考察の最後に、次回は二階堂と尾野について考察をすると言いましたが、先に黒島沙和が黒幕でないことを考察して、黒島黒幕を潰しておきたいと思います。そもそも、なぜ黒島が黒幕候補として浮上しているのでしょうか。その辺から掘り起こしていきたいと思います。
Contents
黒島沙和が黒幕といわれる理由
黒島が、黒幕といわれる理由はいくつかあります。
- 二階堂のAIがはじき出した黒島が犯人である確率が89%である
- 出身が高知の香南市である
- 内山達生と高校時代からの知り合いだった
- 書いた紙引いた紙でウソをついている
- 赤池美里の紙を引いていた
- 元カレの波止と松井が死んでいる
こうして並べてみるとわかりますが、単なる黒島の身の回りの状況というだけで、笑顔殺人の状況証拠となりえるものが1つもありません。では、それぞれについて詳しく見ていきたいと思います。
二階堂のAIで犯人確率89%
これについては、以前の考察でも書きましたが、黒幕一味によりAI用のPCがハッキングされている可能性があります。そのため、正しい数値が出ていないと思われます。19話の最後での二階堂の行動は、実はこれが関係していると思っています。詳細については後日、二階堂考察の中で触れたいと思います。ちなみに、仮にハッキングがされておらず、AIが出した正しい数値だったとしても、一個人のAIがはじき出した数値に証拠能力は何もないので、黒幕の決め手にはなり得ません。
出身が高知の香南市である
南の娘の殺害事件が高知で起こったこと、その顔が笑っていたことから当時高知にいた人物が笑顔殺人の黒幕ではないかと言われています。そして当時、高知の香南高校に通っていた黒島が犯人ではないかと疑われた時がありましたが、両親の証言で家庭教師の松井先生と一日中勉強をしていたというアリバイがありました。現状、これを覆すだけの証拠はありませんし、最終回ですべて覆らすとも思えないので、信頼できるものだと思います。つまり、穂香ちゃん殺害に黒島は関与していません。
内山達生と高校時代からの知り合いだった
内山が事件の関与を動画の中で話し、その内山と黒島が高校時代から知り合いだったことから黒幕ではないかと言われています。黒島が内山に殺害を実行させて、最後にすべての罪を被らせ自殺させたのではないかということですが、動画の内容の信頼性が低いことから、内山は一連の殺害を実行していない可能性が高くなっています。そうなると、実行犯ではない人物と高校時代から知り合いだったといっても、それはあまり意味のないことになります。黒島自ら殺害を実行していることは、犯行現場の状況証拠からもありえないと思います。2人の関係で明確な事実は、内山が高校時代から黒島をストーカーしていたということだけです。
書いた紙引いた紙でウソをついている
黒島は、書いた紙が「早川教授」で引いた紙が「織田信長」だとウソをついています。そのことから、なにか事件に関与しているのではと言われてきました。書いた紙についてはまだ確定ではありませんが、田宮が波止を殺害したこととまだ何か隠している様子から、「波止」の名前を書いた可能性が高いと思います。引いた紙については、久住の証言で浮田が書いた「赤池美里」であることが確定しています。黒島がウソをついていたい理由は明確です。菜奈、浮田、石崎の前で引いた紙は「織田信長」だと言ったあの日は5/2だと思われます。波止はその日の早朝に死んでいて、黒島はそれを知っていたと思われます。浮田の「今日はよく喋るな」のセリフもそれを裏付けています。つまり、書いた紙の人物が死んで、次は引いた紙の人物を自分が殺さなければならないという状況に陥っていました。そんな状況では当然本当のことは言えず、とっさにウソをついたのだと思われます。つまり、あの状況なら誰でも同じようにウソをついていたということです。ただ、少し気になるのは、波止の死を早く知り過ぎているということです。もしかしたら、殺害したのは田宮ではなく黒島なのかもしれません。(波止だけはやっている?)
赤池美里の紙を引いていた
ウソをついていた理由は上記の通りですが、実際に「赤池美里」の紙を引いていたことで、赤池家殺害を浮田にも疑われていました。そして口封じで浮田を殺しているのではないかともいわれています。しかし、内山のところでも触れましたが、内山が殺害したのではないとした場合、実行犯が見えてきません。赤池家、浮田ともに身体的な状況証拠から実行犯は男の可能性が高いです。しかし黒島の共犯となりえる男の存在が見えてきません。ちなみに赤池事件の時に黒島本人は、友人と会っていたというアリバイがあります。そして19話で、血まみれの「赤池美里」の紙が303号室で見つかったことから、尾野が黒島を陥れようとするのが見て取れます。これらのことからも「赤池美里」の紙を引いたことが、黒幕につながるという要素は何一つありません。
元カレの波止と松井が死んでいる
黒島と付き合った人物はみんな死んでいる。だから黒島が怪しいというのはかなり短絡的な話です。まず、波止については殺害したのは田宮です。笑顔殺人とはなんの関係もありません。そして松井は穂香ちゃん事件の時のアリバイを裏付ける人物なので、むしろ生きていてほしい存在です。しかも、死んだのはその2年後なので、笑顔殺人と結びつけるのは無理があります。家庭教師の名前をわざわざ松井という固有名詞にしたのは、このミスリードのためだったと思われます。
ここまで見てきていかがでしょうか。黒島が黒幕である可能性はだいぶ低くなったのではないでしょうか。さらに、別の観点でもみてみたいと思います。
黒島沙和の菜奈殺害時のアリバイ
菜奈殺害時刻の2時から4時の間は、大学の近くのファミレスで勉強をしていたというアリバイがあります。これは、定点カメラによる継続撮影なので2時間の間ずっと映っていたことになります。これは崩しようがないアリバイです。菜奈殺害はメインとなる事件なので、黒幕が同席していないというのはNGだと思います。
黒島沙和は4度死にかけている
実は、黒島はこれまでに4度死にかけていました。
- 波止にDVを受けており、場合によっては殺されていた
- 榎本早苗に拉致されて、菜奈の活躍がなければ殺されていた
- 電車のホームから突き落とされ、普通なら死んでいた
- 尾野が投げたPCモニターが当たっていたら、当たり所によっては死んでした
すべて自作自演ではありません。そして、黒幕となりうる人物がこんなに死にかけません。
黒幕としてはあるまじき挙動
以前の考察で何度か触れていますが、「扉の向こう」の黒島は黒幕としてはあるまじき挙動を見せています。詳細は以前の考察、あるいはHuluで「扉の向こう」をご覧ください。記事の最後でHulu無料トライアルの説明をしていますのでご覧ください。
二階堂忍は黒島沙和を庇っているのではなく信じている
最後に二階堂の真意について考えてみます。視聴者の中では、黒島が黒幕で二階堂が庇っての行動だと言っている人が多いようです。桜木と藤井の関係が、同じように庇う愛を描いていましたが、個人的には庇う愛より人を殺めるということの方がぜんぜん重いと感じます。はたして桜木と藤井の関係を理解できるという人はどれぐらいいるのでしょうか。そういったことからも、同様のことを二階堂と黒島の間で描くとはとても思えません。最後に描かれる愛とは、信頼なのではないかと思います。二階堂が黒島を信じきったことで、真のハッピーエンドを迎えるのではないでしょうか。
以上、黒島沙和が黒幕ではない理由について考察してみました。最初のころは、双子ではないかなど黒幕の可能性を考えていましたが、1章の終盤から一貫して黒幕否定をしてきました。最終的に、黒幕否定の考察で絞められてよかったかと思います。
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次回は、最終回に向けての核心部分となる尾野と二階堂についての考察をしたいと思います。